まだ見たことのないところへ

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飯田線の秘境駅小和田駅と塩沢集落への道

どうもこんばんは。

 本日は飯田線小和田駅の紹介です。

小和田駅静岡県浜松市にある駅で、政令指定都市にある駅ながら

舗装されていないような山の中にレトロな木造の駅舎が佇んでいるだけで、

周囲に人影は全くないような駅です。

元々は集落が点在していたのですが、1956年にできた佐久間ダム建設によりほとんどの集落が沈んでしまった現在の姿となりました。

それゆえに、秘境駅ランキング3位という全国屈指の秘境駅として知られ、

鉄道ファンの間で愛されている駅でもあります。

今回はその小和田駅のホーム、駅舎、駅周辺、及び駅最寄の塩沢集落への道のりについて紹介します。

 

 

ホーム

早速ですが、飯田線のホームはこのような感じになっております。

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反対側にはかつて好感で使われていたであろうホームの跡が残っております。

この写真の奥側に駅舎があり、その脇から反対側のホームへ渡れる踏切があるのですが、そこは現在ふさがれており、反対側のホームへ渡ることはできなくなっております。

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 この駅の隣の駅は中井侍駅となっており、そちらもまた秘境駅として知られております。

この駅は静岡県浜松市ですが、静岡、愛知、長野の3県境の駅でもあり、このような標識がホームに立っております。

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実際の3県境はこの駅のすぐそばを流れる天竜川の川上にあります。

 

駅舎

小和田駅の駅舎はこのような木造となっております。

先述の反対側ホームへの踏み切りは写真右手のガードレールの付近にあります。

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中はは木の匂いがしてどこか懐かしいものを感じました。、

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小和田というのが皇太子妃の旧姓*1というのにあやかってかつてこの場で結婚式を挙げたカップルも存在し、今も駅舎に写真が飾られております。

駅舎からホームへの入り口にはこのような花嫁号の看板も。

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先ほどはスルーしましたが、ホームにあった小和田駅の駅看板の脇には「恋成就駅 小和田」という木の立看板もありました。

 

 ところで秘境駅といえば駅ノート小和田駅にももちろん沢山の駅ノートがあったのですが、

少し変わったものとして詩で感想をつづるものもありました。

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この紙もだいぶ年季が入っていて、この駅は地元の利用を遠い昔に終え、

もう長い間この駅に来ることが目的となっていることが伺えます。

 

駅周辺

 

駅から出るといきなり細い道が出ています。この道が塩沢集落へ続く細く長い道の始まりです。

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また、駅のすぐそばにはこのようなベンチがあります。

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先ほどの駅舎のところでも小和田駅で結婚式の話については触れましたが、

かつて結婚式を挙げたカップルがこのベンチに座り、写真撮影などしたのでしょう。

すごく和風と言うか、なんか座るのが恥ずかしくなるようなベンチと思うのは私だけでしょうかw。

まさに結婚してもおかしくない年齢の私がみて、そう思うということ自体がこの駅が時代から取り残されていると言うことを感じさせます。

 

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そして、この塩沢集落へ1時間と言うことを告げる標識の脇にある廃屋がありました。

こちらの廃屋は住居にしては大きくきっと何かの施設なんだろうと思われます。

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ミゼットと思われる車が駅のすぐそばに捨てられておりました。

いつどうやって車でここに入ったんだろうか。

脱出~塩沢集落へ~

駅を出て塩沢集落への道に入ると、雄大天竜川の脇を歩くことになります。

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なかなか都会に暮らしているとこんな自然の中を歩く機会なんてないですからね。

駅から歩いても10分くらいで見られる景色なので、

このあたりまでは小和田駅に降り立ったならばぜひ来てもらいたいと思います。

写真で見るよりも何倍もきれいでした。

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ちなみに、このあたりクマの目撃があるらしく通行される場合は注意しましょう。

まぁ、こんな山の中クマくらい出てもおかしくないですよね。。。

 高瀬橋という吊り橋がかつて架かっていたのですが、すでにそこへの道は閉ざされておりいけなくなっておりました。

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さすがにこれを突っ切っていくことはできず断念しましたが、この先に高瀬橋の跡があると思われます。

また、この付近には割りときれいな廃屋もあります。

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ネットの情報を見ると、何年か前まで塩沢集落へ至る道の途中に住んでいる方がいると

いう話が書いてありましたので、おそらくここなのではないかなと思います。

たまたまかもしれませんがこの辺りだけ若干鼻につく肥料のような有機物系の匂いがしたので、

最近まで住んでいたんだろうなぁと感じました。家の周りに置いてあるものも、比較的新しそうですしね。

もうしばらく行くとこのような吊り橋がかかっております。

このつり橋を渡ったところか塩沢集落への順路となります。

本当はこのつり橋の脇のガードレールがある部分に道があるのですが、

すでに崩れており、いま撮影しているような下側の道への迂回を余儀なくされます。

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この橋ですが、渡ってみると結構ゆれましたので高所恐怖症の方はつらいかもしれません。

さらに歩くと標識も何もない分岐があります。

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私は上(写真右側)に進みました。塩沢集落が駅よりも高い位置にあると考えたためです。

最終的に塩沢集落にたどり着けましたのでこちらで正解なんだと思われます。

下の道入っていないのでどこにたどり着くのかは分からないですが。。

 

この上り坂辺りから廃屋がぽつぽつと出てきます。

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こんな朽ちたトイレも、、、

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この辺りは木を切った跡があったので、林業で定期的に山に入っている人がいると思われます。

廃屋と思っているものももしかすると一部はまだ使っているのかもと思いました。

そして、先ほどの分岐跡から急坂が増えてきます。

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道も明るくなってきて見上げると車道の影が見えてきますので、

ここまでくればラストスパートです。

そしてスタートから徒歩50分くらいで塩沢集落にたどり着けます。

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先ほどまで歩いてきた道がこちらです。

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小和田駅とこの小和田駅入り口の位置関係は地図で見るとこんな感じです。

駅から距離が離れていていることが分かると思います。

先ほどの赤い橋は小和田駅と降り口の間にかかっている天竜川の支流にかかっているものだと思われます。

ただ地図上道が表現されていないので、どういった経路を辿っているかまではちょっと分からないですが。

塩沢集落の様子時はこんな感じです。

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 少し時間があったので周辺を歩いてみましたが、集落といいながらほとんど人気は感じませんでした。空家ではないかという家も散見されました。

実際には塩沢集落も現在は数世帯が暮らすのみの限界集落になっているらしく、

ここから人が消えるのも時間の問題なのかもしれません。

すなわちそれは、小和田駅から徒歩1時間の範囲から人が消えるということなり、

この駅の秘境感がいっそう強くなる(もしかすると、いずれ廃駅という選択肢も取られるのかもっ知れませんが)。

 

ちなみにこの小和田駅を出て車道をたどっていくと隣の飯田線中井侍駅にたどり着けるようです。

ただ、地図で見る限りかなり迂回をしており、かなりの遠回りになりそうです。

 

まとめ

今回は飯田線小和田駅について取り上げました。

秘境駅の言葉にふさわしく、徒歩でしか到達できない駅で、

その徒歩の道も整備されていなくて、塩沢集落の人が日常的に使っているとは到底思えず、時代に忘れ去られた駅という感じを強くさせます。

 

でも取り残されているからこそ、随所に止まった時間と他の駅では見られない光景が見られ多くのファンの心をくすぐる のだと思いました。

 

塩沢集落までの脱出の道は登山レベルの準備をしてくるべきだと思います。

少なくとも滑らないような靴と十分な水分は必須です。

しかし、そこまでいかなくとも小和田駅から5~10分も歩けば天竜川の美しい光景が見られますので、

駅に立ち寄った際はぜひ少し歩いて天竜川の美しい光景を眺めてみてはいかがでしょうか。

*1:皇太子妃の旧姓の読み方は「おわだ」なので読み方は異なります