絶景と鉄道技術を感じられる特急いさぶろう・しんぺい号(2018/08/04)
どうもこんばんは。
本日は特急いさぶろう、しんぺい号についてのご紹介です。
前々から気になっていた列車で、今回九州旅行した際に乗る機会があったので
試しに乗ってみたことろ非常にすばらしい列車でしたので、今回紹介いたします。
いさぶろう・しんぺい号とは
いさぶろう・しんぺい号は鹿児島本線と肥薩線を走る列車で熊本から八代、人吉を経て吉松までを結ぶ列車です。
下りはいさぶろう号、上りしんぺい号と名づけられています。
いさぶろうは人吉~吉松間が開通した際の当時の逓信大臣山縣伊三郎、しんぺい号は開業当時の鉄道院総裁の後藤新平から名前が取られています。
熊本~人吉間は特急、人吉~吉松間は普通列車としての運行となります。
座席は2両または3両の編成で自由席は半両(1両の半分だけ割り当て)られています。
人吉~吉松間は青春18切符だけで自由席に乗ることもできますが、落ち着いて景色を眺めることも考えると指定席を取ることをオススメします。
ズバリオススメ座席は
また、オススメ座席ですが、いさぶろうであれば進行方向左側、しんぺい号であれば進行方向右側となります。
後述する矢岳越えの箇所をはじめオススメの見どころがそちらに偏っているためです。
ただし、乗ってみて感じたのは八代~人吉間であれば球磨川沿を走り、景色が左側、右側と入れ替わりますので、あまり気にしなくてもいいかなぁという印象です*1。
また、座席がボックスシートになっているので下りの場合、座席番号の奇数番号が進行方向左側、偶数番号が右側という構成になっていますので、予約する際は注意しましょう。
2018年7月現在になるのですが、私が予約したときはえきねっとでも、JR九州ネット予約でも座席指定はできなかったので、
可能であれば窓口もしくは電話で予約されたほうがいいと思います。
また、仮にいい座席が取れなくても展望デッキが別途設けられているので、見どころのときは、展望デッキに移ればよいので、そこまでこだわらなくてもいいとは思いますが。
見どころ
次はいくつか見所を解説します。
実際に2018年8月に私も乗っておりますので、それを元にします。
車両
車両は国鉄時代からあるキハ40系の改造車を用いています。
車内の雰囲気はこんな感じです。
手前に見えるカウンター席の部分は自由に使えるようになっているので景色が見たい場合などに使用することができます。
奥に見える部分がボックス席になっていて4人がけとなっています。こちらは座席指定となっています。
また、一部ドアの戸袋のところにも席がありますが、ドア付近のその席は窓が小さく展望が悪くなっていますのでご注意ください。
また車内では記念品やおかしや飲み物などの車内販売があります。
車内販売では人吉駅の駅弁栗めしが売られています(私はこの後に乗ったはやとの風でかれい川弁当を予約していたので食べていないですが)。
人吉駅
まず主要な停車駅の一つが人吉駅となります。
私が八代から下りで乗ったときは多くのお客さんが人吉駅で降りて行ったので、周辺の人吉温泉等の観光にこの列車を用いたものと思われます。
ちなみに、人吉駅からくま川鉄道線が出ており、その駅と車両基地があります。くま川鉄道では人吉温泉駅と言う名前らしいです。
なかなかポップな車両です。田園シンフォニーという観光列車らしいです。
大畑駅
大畑駅ですが、こちらは飯田線のときにも紹介した秘境駅ランキング21位の駅です。
こちらは、辺りには民家はない秘境駅ではあるものの、スイッチバック駅となっておりどの列車も必ず停車する駅となっています。
画像出典:特急 いさぶろう・しんぺい | JR九州の列車たち ~JR九州 観光列車【D&S列車】・新幹線~
まず、下り列車の場合は、上図で見ると山の右側の外側のループから反時計回りに大畑駅に入ります。
その後スイッチバックをし内側のループに時計回りに周り上図のループの飛び出た部分の引き込み線に一回入ります。
そこからもう一度スイッチバックをしループを反時計回りに周り、山をぐるっと回って矢岳駅を目指す形となっています。
こちらが実際の大畑駅から見た線路になります。
下り列車は左側の線路、上り列車は右側の線路を使うことになり、それぞれ進行方向右側の信号を見ることになります。
写真の望遠が足りていないのでわかりにくいですが、左側の線路が奥側で線路が2つに別れていると思います。
分かれている左側が人吉へ向かう経路、右側がループ線に入る線路になります。ループ線に入り、
上で説明したスイッチバックとループを回り写真右側にある森林の奥に線路がありそこに列車を通って矢岳駅へ向かいます。
またこのループを抜けた後は時折30‰ 越える坂を力強く駆け上がるので、そこもまた見所となります。
急勾配を駆け上がった後上から見下ろす大畑駅の写真も貼っておきます。
矢岳駅
この駅は標高536.9 mで肥薩線で最も高い標高に位置する駅となっています。
駅舎はこんな感じです。
逆側からもどうぞ。
駅舎の中はがらんどうになっていますが、かつて切符の確認をしたラッチのようなものが残っていたりします。
また、駅舎の中にはいつからあるか分からないようなステッカーも残されていました。
矢岳越え
矢岳駅を出てすぐあるトンネルが肥薩線で一番長いトンネル矢岳第一トンネル(2096 m)で下りの場合は、入り口に山縣伊三郎、出口に後藤新平の石碑が掲げられています。
下りからみてこの矢岳第一トンネルを抜けたところが、姨捨峠、狩勝峠と並ぶ日本三大車窓の矢岳越え区間となります。
当日霧ががっていた残念なのですが、
霧島連山をバックにしたえびの高原を望むことができます。
私が乗ったときは霧がかっていて、桜島を確認することはできませんでした。
非常に広大かつ、肥薩線が登ってきた高さを実感できる車窓となっています。
ここでは、いさぶろう号が停車し、かつ窓を開けることもできたので見物や撮影の時間も十分にできます。
真幸駅
最後にご紹介するのが、下った場合の終点吉松駅の手前の真幸駅となります。
この駅では駅舎の中で土産等の販売がされていました。
また、真幸という字を取ってなのか、ホームに鐘が置かれていていました。
この鐘を鳴らすと幸せになれるらしいです。
結婚はおろか、一人生活を謳歌中の私。。。鳴らしてこないと駄目だったかしらw
さすがに一人で鐘を鳴らすのは恥ずかしかったw
まとめ
今回はいさぶろう・しんぺい号について取り上げました。
正直なところ、このブログの記事では見所の半分も伝えられていないと言っても過言ではないくらい、非常に見所だらけの素晴らしい路線でした。
スイッチバックやループ線を駆使して、大変な難所の山道を越えるための工夫や、素晴らしい景色。
普段鉄道が好きで沢山乗っている人も、全然鉄道に興味がないという人も楽しめる路線になっていると思います。
また、これだけの見所が詰まっている肥薩線をアテンダントの解説付きで乗れるいさぶろう・しんぺい号は非常に素晴らしい列車だと思います。
私もぜひもう一回乗りたいです。
次回はこの後に乗ったはやとの風の紹介となります。